『ムルロ工房と20世紀の巨匠たち』@葉山

神奈川県立近代美術館の葉山館に
初めて行ってきました。

今回の特別展は

『ムルロ工房と20世紀の巨匠たち パリが愛したリトグラフ』

です。

この時代と

パリ

リトグラフ


と言えば、やっぱり最初に思い出すのは

ロートレックのポスター

そしてミュシャ


ですが、
他にどんなリトグラフがあったのか全く知らず、

展覧会告知ページをみたら
ピカソやシャガールもリトグラフを作成していて、それらを集めて展示しているとのこと。
これは面白そう!と思ったので。

葉山館

逗子駅からバスでアクセスしたのですが
初めての私としては
少々、不安になるくらいバスに乗った頃に着きました。
知っていれば近いと感じるんだろうけれど、知らないところでバスって、やっぱりドキドキです。


さて

展示は

良かったですよ。わざわざ葉山まで観に来て良かったーって思いました。




まず
リトグラフだけをこれだけ集めて見られる機会がなかなか無い。
そして、全部が同じムルロ工房で作られたリトグラフなので
ある意味条件を揃えた上ででもあるため、
作家ごとの個性も、しっかりと浮き彫りに。



大好きなジョアン・ミロのリトグラフも堪能できました。




リトグラフは最初は白地に黒で描かれた作品なのが
時代が進むと多色になり
ミュシャ、スタンラン、ボナール、ロートレックが活躍した頃がカラー・リトグラフの黄金時代とも言われる頃だとか。

カラーもモノクロもどちらも魅力的。



自作の木炭デッサンを複製するためにリトグラフを使い始めたルドンのことを
ドガが「ルドンがなにを言おうとしているのか、それはさっぱり理解できないが、ルドンの『黒』は別だ。ああ!あれをあんなに美しく刷るなんて不可能だ」とまで言ったという
その黒を目の当たりにすることもできました。

しかも私がみたルドンの、ヨハネの黙示録の作品は30日までの展示だったと後から気がつき!ラッキーでした。
24日からスタートした展示で30日までの公開だから、ほんの1週間だけの公開だったようです。




展示室は大きく4ブロックに分かれて構成されていたのですが
途中、部屋が4面、ぐるりとシャガールの作品だけのところがあって
うん、やっぱり、シャガールは
このシャガールらしい色のハーモニーに包まれる感じが好きだなあ、と改めて思ったり。もちろん1枚だけみていても、素敵なんですけれどね。
青森でシャガールの舞台用の背景画を見たときに、3面囲まれた空間の中に入った時にも、そんな感じがしていました。

ちなみに、通常のカラー・リトグラフは5色から6色くらいを使って描かれるのに対し、
シャガールのカラー・リトグラフはなんと、20色以上も使って描かれているのだとか。

色のファンタジー
シャガール



ムルロ工房は1930年にルーヴル美術館で開催された「ロマン主義100年記念 ドラクロワ展」のポスターを、画家の作品をリトグラフで取り入れることによって作成して、
それがきっかけで有名になったとか。
そしてこのドラクロワ展以降、なんと、
1950年頃までの長い間、
フランスの国立美術館のポスターの
ほぼ全てが、ムルロ工房のリトグラフで作られることに。

すごいことですね。
ということで展覧会のポスターだけを集めた展示室も。



今回の展示は
前期と後期で展示替えがあり、
前期しか展示されないもの、後期しか展示されないものがあるので
ぜーんぶみたい!という場合は
まあ、前期後期で2回行きましょう、ということでウッシッシ


併設レストランも海がみえてオシャレな雰囲気みたいだったので
後期展示を見に行くなら
のんびりコースで行くのもいいかもほっとした顔






コメント

どきどき旅をしてまで、感性を磨こうとする勇気に拍手、です(笑)。

これからも、いろいろとトライしてみてね。

まるみる 2015年05月30日

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