「若林奮 飛葉と振動」展@名古屋市美術館

名古屋市美術館でみてきた
特別展は

「若林奮 飛葉と振動」展


鉄を使った作品や
庭などのデザイン設計

それにともなう数多くのドローイング


1977年に発表された《振動尺》
は若林作品を語る上で絶対に外せないもの。

《振動尺》は、「若林によって想定された自らと対象との距離を測定するための物差し」であり、

「作家のうちに内面化されて自然や世界との距離」を測るものです。

「振動尺の一端は彫刻家の側にあるが、もう一端は犬や植物といった別の何かの側に属し」

ていて、

「彫刻家は彫刻の向こう側にあるものを振動として獲得」

するもの。

「空間を客観的で計測可能な物理的距離としてではなく、「振動」として捉えようとする」

もので、


「計測不能な不可知なものに対する試み」

とも言われています。


「彫刻によって鉄を作る」と述べる若林は、
「彫刻は全体像を明確に獲得するのではなくて、振動を持った曖昧な空間を所有する」とも述べていました。

空間、鉄、庭


インスタレーション作品を
今回の展示室で再現展示したものもあって

作り上げられた造形物は、
その周りにある空気感すべてを含んだもよが作品であり、
いまここにはいないはずの若林本人の存在をも感じさせるようであり、

それはまさに 振動、を通してのみ、
人が感じられる何か、なのかもしれないと、観ていて思いました。







コメント

作者は、若林豪、さんじゃありませんよね。
→分かっていて、言っていますので、ご心配なく(笑)。

まるみる 2015年05月16日

作品を観て作者の存在を感じることができるって素敵ですね。

ma 2015年05月16日

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