巨匠

最近のマメルリハの森ちゃんは、
ひとり静かに何かに没頭していることが多いようです。

小屋の中でも真剣に遊び、真剣に食べ
集中しています。

声をかけると、それまでの行動が一切中断され、
そして再開されず、そのままになってしまうので、
なんだか微妙なタイミングで声かけちゃって、すみません…
っていう気持ちにすらなります。

今日もそんなことが。

放鳥タイムのこと。
机に置いてあった止まり木の近くに
偶然、ティッシュの箱がありました。

私は机に向かって書き物をしていて、
森ちゃんは止まり木で好物の麻の実を食べているなあ
と思っていたのですが、
ふと気がつくと、止まり木からティッシュの箱へ移動していました。

しかも
なんかすごく熱中しています。

もくもくと。
せっせと。

あれ

もしかして食べてはいけないものを食べてたりしたら大変だ
と思い

「森ちゃん？なにしてんの？」
と声をかけてみました。

すると、くるりと振り返り、 「なあに？」という表情。

あ…
作品を制作中でしたか…

いや、その、特に用事はなかったんですけれど、
何してるのかなあって思ってね。
別に邪魔したかったわけじゃないんですよ。

どうぞ、続けてくださいまし。

って言っても、もうだめなんだよね。

毎度のことですが、ここで作品の制作は止まってしまいました。
タイトルは「未完成」でしょうか。

この続きが見たかったあな。
飽きるまで作品を制作していたら、どうなっていたんでしょう。
「はー、できましたっと！」なんていう森ちゃんの表情も見てみたかったなあ。

作品作りは、とても落ち着いて気分がよい時に行われるようで、
時々、小屋の中の敷物でも作っていることがあります。
敷物だからちょっと汚れちゃっているんだけれど、
これを交換すると、結構不機嫌になります。
びーびー鳴いて怒ります。
だって、お掃除しないと…仕方ないじゃんかあ。

ティッシュの作品は、最終的にサヨナラ行きになりました。