レオナルド・ダ・ヴィンチのこと。

先日の記事の感想。
レオナルド・ダ・ヴィンチの生きてきた軌跡を見て、彼がさまざまな分野でその卓越した才能を発揮し、芸術世界、物理学、科学技術において歴史の礎となる価値のある研究をし、人間の文明に永久の財産を生み出してきたという証と、
レオナルドの偉業に対する人々の尊敬の念は、現代も大昔も変わらないという真実に私はただ驚いた。
今から500年以上前に生きていた人間が、現代と変わらない精密な技術をすでに記しており、細部わたり緻密に綴られたメモ、完璧なデッサン、生き生きとした人物描写、細やかな研究の足跡が所々に書き記され、現代に生きる私がそのメモをこの目でショーケース越しに隈なく見ることが出来た。
レオナルドの魂が込められたそのメモや絵を、500年も後に生まれた異国の23歳のちっぽけな私がどうして見ることができただろう。なんという奇跡の光景だろう!
彼のすばらしさは、時代も国境も生死をも卓越し、人々を魅了していることにある。
お金では代えられない財産というのは、まさに人間のうちなる英知から生産される。
ひとりの人間が、その確かな洞察力で細部に至るまで静かに見つめ続けてきたものの答えが今ここにある。彼が残したものは文明だ。
おそらくものごとの誠の真実を見つめ、神のような審美眼で自然の営みや偉大な地球の恩恵を知り、人間の本質を見抜いていたのだろう。

残された筆跡や素描の跡から、レオナルドの視力を通して同じものを見ているようで言葉にならない感情がこみ上げた。
ひとつひとつに時間を費やし、膨大な研究を重ね、尽きることの無い探求心と熱心な情熱によって、その成果はいつの時代も万人に賞賛され続けた。
丁寧に描かれた繊細なタッチと、温かみのある塗料で暖色系に塗られた歴史画には、魂を込められ、すべてに完璧な完成を望むこだわりが絵から染み出ているようだった。

私にはないものばかりで、私の空虚なこころに高波のように一気に押し寄せ、あっという間に隙間を満たし、高まる感情に溢れてしまいそうになった。そのうねりを堰き止めるように、目には涙が滲んできた。
レオナルド・ダ・ヴィンチの軌跡を、今もなお丁重に保管し続けて下さる各国の方々に感謝でいっぱいだ。
間違いなく私は幸せと言える。
おそらく人類が廃れるまで、彼が残した芸術は残っているだろう。
その間にも脈々と受け継がれ、何十億人という人々の目に触れながらレオナルド・ダ・ヴィンチは永久に生きていく。
想像できないものを創造していた偉人は、あの研ぎ澄まされた感覚でいまも悠然と世界を見渡しているのだろうか。

人間は、素晴らしい才能を秘めているのだ。レオナルド・ダ・ヴィンチはそれを証明してくれたのだ。

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