研ぎ澄まされること

『暮しの手帖』の今月号、第61号の

田口ランディさんの文章。

最近の私に
ぴりっと響くものがありました。

今回の話は
田口さんが「ひとり暮らし」を始めたことについて。
「五○を過ぎて、ひとり暮らしを始めた。」という文から始まります。


お嬢様に一人暮らしをする意味を尋ねられた時

「お母さんは修行がしたい」

と答えた田口さん。

「体にも心にも垢がこびりついている気がする。それをこそげ落したい。」(一部を抜粋)

と説明したものの、

お嬢様にはしっかりとは理解してもらえていない様子だったとか。


この、こびりついた何かをこそげ落としたい感じ、
私には、すごく

そうそう、
そうなんですよ!
わかる、わかる!

という感覚なのです。

こそげ落とす作業というのは
一人じゃないとなかなか出来ないものですが、

厳密に言うところの
完全なる一人の空間ではなくても出来るものでもあります。

つまりは、

一人になれる場所

が必要なのです。

それが一人っきりでいる部屋の中でも
カフェでも、街中の雑踏の中でも

自分が一人になっているという感覚に埋もれられる場所ならば
地球上のどこでもその空間を作り出すことが出来ます。

自分と向き合うことが出来る時間と場所、
それが「一人になれる場所」だとも言えます。


「一人になれる場所」に行ったら、
日々の忙しさにかまけて知らない間に溜まりに溜まってしまったものを
分別したり、捨てたり、丁寧に並べ直したりしてみる。

お部屋のお掃除と似ています。

平日は忙しくて出来なかった部分まで
キレイに掃除してすっきりする。

田口さんもお嬢様への説明で「規則正しい生活をして、無心になる時間を作り、ちゃんと寝て、少しだけ食べて、すっきりしたい。」と言っています。


「すっきりする」には
ある程度、俯瞰的に見ようとする努力も必要だし、
俯瞰的に心を覗きこむためには
そうするために自分はどうしたらいいのか、考えて、導入してあげなくてはいけません。

もしかしたら、これらの作業を
「一人になれる場所」に行かなくても出来てしまう人もいるのかもしれませんが、

私はどちらかというと
いろいろな事に影響されやすく、
目に入ったもの、聞こえてきたもの、流れてきた香りなどに
いちいち心を奪われ、くるくると目まぐるしくいろいろなことが変わりゆくタイプなので、

自分からあえて意識して「一人になれる場所」を作りだす必要があるような気がします。


こんな私も
実はとても寂しがり屋な部分もあり、
昔は最近流行り?の「お一人様女子」の時間を上手に使えない人でした。

それが努力次第で
いまや「お一人様女子」が最も心地よい空間で、
もっとも落ち着く事ができる時間で、
最高に満喫できる生活だと気が付き、
あと10年もこれを続けたら達人になってしまうだろう、なんて思い始める程にまでなったわけです。
人間、変われば変わるもので、分からないものです。

「一人になれる場所」は
私に様々なことを気がつかせてくれます。

自分が大切にしていることや、
自分は何があったら楽しいのか、
やりたいことのために、次はどの階段を上がればいいのか、
どこに梯子をかけたらいいのか、
自分の気持ちと対話しながらじっくり見定めて確認する。


かといって
ずっと籠って一人で向き合ってばかりだと
新しい何かも湧きおこりづらくもなる。

周囲からの刺激を受けて、
また一人になって整理して、
この繰り返しによるバランスが重要だと感じます。
どちらかだけでもダメだし、バランスが悪くても、
自分の許容範囲を越えて、うまくまとまらなくなってしまう。


こびりついたものを、「こそげ落とし」て、
「すっきりしたい」
と思う。

これはもしかしたら
いろいろなことが周りに溢れているからこそ思う事なのかもしれません。


鈴木麻里の
お一人様時間達人への道は続きます。
本日もハッピーライフ♪




参考資料:『暮しの手帖  第61号』(株式会社暮しの手帖)
      暮しの手帖社公式サイト http://www.kurashi-no-techo.co.jp/

コメント

自分もお一人様が長くなっております(笑)


一人だと知らない事もあるので


知り合いの協力も時には必要だと思います決定


まりさんも頑張って下さいm(_ _)m

隼人 2012年12月07日

一人で生活するというのは、結構、大変なことだなー、
なんて、つくづく思う、今日このごろ。チューリップ

でも、周りを見てみると、一人の人の多さにびっくり
します。(笑)

まるみる 2012年12月06日

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