いいかもな、そういうのも。『イン・ザ・プール』

物は考えようで、捉え方によって暗い気持ちにもなるし、
笑い飛ばせたりもする。
同じことが起きて、同じ時間を過ごすなら
楽しく過ごせたほうがいいじゃない?きっといい風も吹いてくるさ。

と、信じるようにしてる今日この頃。

落ち込んだ時、どうやって気分転換しますか?
と質問されると、最近は、本です、本!と答える私。

その時によって、本!の次に続く言葉が違うのですが、
最近だと、げらげらと笑えて、ハイペースで読み切っちゃうような本を選んで読むこと、
と答えるでしょうか。

そんな本のうちの1つが
奥田英朗さんが書く小説の、伊良部総合病院伊良部医学博士シリーズ。

『イン・ザ・プール』(文藝春秋)

この本は前作が『空中ブランコ』という作品で、以前図書館で偶然出会って以来、
面白くて今回も続編を借りて読んでしまいました。

伊良部総合病院の地下にある神経科。そこにいるのは、伊良部一郎医学博士。

このお医者さんがまた、とんでもなく能天気で、お気楽で、変わっているんです。
普通なら、通う病院変えようかなと悩むようなお医者さんなのですが、
ここの神経科にくる患者さんたちは、結局伊良部医師の治療?により
最終的には改善されてしまうんです。

その治療方法がとんでもないようで、的を射ているようで、
ありえないでしょうという行動もしたりするのに、
時々ずばり核心を突いた指摘もしていたりする。

伊良部医師のお気楽ぶりは、かなり極端な例だとしても、
時にこういう思考回路もあってもいいのかなと思わせてくれます。
そうじゃなきゃ、大変なことだらけで、人間パンクしちゃうよねって。

笑えるのに、妙に納得させられたりもして、
ありえない話なのに、ありえるような話だったりも。

どんな悩みも吹っ飛ばしてくれる伊良部医師。
本当に自分が悩んでいる時に目の前にいたら、
ちょっと…と悩むかもしれないけれど、
それでもやっぱり結果オーライ。

その悩み吹っ飛ばしの勢いは、春一番級の突風で、
そこまで振り切った強風ならば、
飛ばされてみても、いいかもねとも思えるくらい
豪快で爽快で、飛んじゃっているんです。

疲れた時も、疲れを吹き飛ばしてもらえるくらい面白い作品ですね。

どちらかと言えば『空中ブランコ』の方が好きだったけれど、
今はもう1冊の伊良部医師シリーズ『町長選挙』も読みたいのです。
今度借りよう。
しかも来年はドラマ化ですね。
予約が殺到しないうちに借りねば。








コメント

はじめまして。

イン・ザ・プールってキーワードにひっかかってコメントしてます。

本は読んだ事ないんですけど、映画「イン・ザ・プール」は見ましたよ。

時効警察の三木聡監督、松尾スズキ、オダギリジョー、市川美和子、田辺誠一と今をときめくスタッフ・キャストがハチャメチャなストーリーを展開する抱腹絶倒の映画でしたね。

今度、本も読んでみます。

あっ、でもウチの近所、本屋さんが無くなっちゃたから、隣の駅まで行かなきゃ。

ほいじゃ、お邪魔しました。

2010年12月15日

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