靴を入れる箱

小学校なんかで、学校に到着すると内履きに履きかえるために、
外で履いてきた靴を入れる、個人の名前が貼ってあったりする、
あの棚のことを、なんて呼んでいました?

私の場合は学校によって違った気がします。
小学校の時は確か、「下駄箱」
中学校の時は、多分「靴箱」
高校の時は、…どうだったかなあ。「靴棚」?「靴箱」?「下駄箱」?
なんでもありだった気がします。

あのロングブーツが入りきらないスペースも
「下駄箱」だったんです。
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急にどうしたんだとお思いですよね。
本を読んでいて思い出したんです。
どう呼んでいたんだろうってこと。

『めぐらし屋』(朝日新聞社)
堀江敏幸さんが書かれた小説で、朝日新聞で連載されていたものが本になったもののようです。

主人公は蕗子さんという女性。

外履きの靴を収納する棚について
「下駄なんてほとんど履いたことがないのに、下駄箱はあくまで下駄箱だった。」
という文章が出てきたんです。

そう、確かに。
その棚に下駄なんて収納されたことはないのに、
ある種の固有名詞のように下駄箱と呼ばれていました。
もともとの言葉の意味はこうなんだけれど、今はその意味とつながりがあるような使われ方はしないんですっていう言葉みたいに。

下駄箱は履物を収納するスペースという固有名詞のような役割を担っている気がします。

今はもう、下駄箱を利用することもないので考えてもみませんでしたが、
そういえばどうでした?
やっぱり、下駄箱って呼んでいました?

下駄箱に内履きを入れて、そこで外用の靴と交換して学校に入る。
下駄箱に入れている内履きは、シューズ入れに入れて学期末に持ち帰る。
内履きのことをズックとも呼んでいました。
その時にはシューズ入れはズック入れと呼ばれていたと思います。

今考えると、この「ズック」という呼び方も謎の単語ですね。
調べてみたら語源はオランダ語のようです。
麻などで作られた丈夫な布で、その布で作った靴だからズック。なるほど。
もはやズックの布で作られていない内履きでも、その名残でズックと呼ばれていたわけですね。

小さい頃には、これがズックだと言われて
何の疑問も持たずにズックと呼んでいました。

大人になってから、よく考えてみたら不思議だよねっていうことは、
意外といろいろありますよね。
あの頃は純粋だったから下駄箱もズックも疑問に感じなかったのかしら。

コメント

議題の箱は「下駄箱」だったけど、
校内ではくやつはズックでも内履きでもなく、「上履き」だったょ。
だから、上履き入れる袋も「上履き入れ」ね。

2010年12月07日

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