うしろの正面、だあれ？

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いつも前を見て

しっかり前を見て

ずんずん、ずんずん、

進んで行くんだ、

前に、前に、前に。


そう思うんだけれど、


時々、

ふっ

と振り返る。


その時、
安心感が
そこに漂っていたら

きっとまた、
以前よりもっと強い力で
前を見据えることが出来るんだよね。


ウィルさんと散歩していると
ウィルさんは目の前に広がる世界に興味があって
ずーっと前を向いて歩くんだけれど、
時々振り返って、私をみて、
それからまた前に進んで行くんです。

私はずっとウィルさんを見ているから、
ウィルさんが振り返る度に目が合って、
「どうしたの？」「大丈夫だよ」「楽しいね」
そんな風に話しかけていると
また楽しそうに前を見て走って行きます。


振り返った時に
必ずそばにいるから、
安心して好き勝手できる。

そういうことって、
あるんだなあ
なんてウィルさんを見ていて思ったのでした。


いつも勝手に
ぽいぽいっと飛んで、はねて、
びゅんびゅん進んで行ってしまうような気がしていても、

本当は
家に帰れば
おかえりって言ってくれる温かい家族がいるからであり、

特に「今日はどうだったの？」と質問しなくたって

楽しそうだなあとか

疲れてるのかなあとか

そういうことを考えながら
ご飯を食べてたりとか。

それはきっと
「甘え」なんだけれど
その「甘え」っていうのも
悪い意味だけにとらえるんじゃなくて、
それが家族なんだなあと、良い方向に捉えることがあっても、いいのかもしれないですね。

唯一、気がゆるむ瞬間を
共有できる空間。

そういう
自分を休ませる場所が
あるんだなあ

ということに気が付くと

すごくありがたいなと思ったりもして。

こういうこと、

父がいた時に

感じられたら

もっといっぱいいっぱい
いろんなこと、感謝の気持ち、
いつもありがとうとか、
パパが大好きだよとか、
上手く言葉にならないことも
いろんな形で伝えられたのにな。

その分も含めて
今ある環境で
出来ることを。

ね、ウィルさん。
今日も一緒にいてくれてありがとう。

森ちゃんも海ちゃんも
今日も綺麗な鳴き声を聴かせてくれてありがとう。


そして

いろいろ大変なのに
いつも笑顔でいてくれるお母さん、ありがとう。