なにもしない勇気

今回の円山応挙の特別展では、特に好きだなと思った作品がいくつもありました。

中でも

うちが純和風な家なら
こんなのがあったらいいな
と思ったのが

『竹雀図小襖』

四面からなる小さな襖にかかれた絵で

竹林の中にかわいい雀が飛び回っています。

この雀のかわいらしさだけでも素敵でしたが
驚いたのは一番左の面には何も描かれていなかったこと。

その白い一面をみて
衝撃を受けました。

四面あったら、四面全部にバランスよく描こうと考えてしまいそうなのに、
あえて余白を端に大きくとっているんですね。

私は、もしも、四面すべてに描かれていたとしたら、どうだったろうかと想像してみて、
すぐにこの構成がすごいと感じました。

左の一面に何も描かなかったことで、この絵は最高なものになったんだなあと。
雀がかわいらしく
活き活きして見えるのも、この白い面があるからだとも思いました。

さえずりが聞こえてきそうな、空間の広がりや優しい風を感じるような
すてきな余白です。

コメント

不適切なコメントを通報する

最新ブログ

感謝の気持ち
目に見える変化と見えない変化
紙コップを考える
プラスチックフリーを意識した暮らし